2010年10月05日
山内盛彬の『琉球舞踊史』から
早天川
【解説】恋に酔った男女が、泉のほとりで見せる踊りで、琉球の現代舞踊の中で大衆に最も愛される舞踊である。
曲を中心に振り付けたために歌謡の筋には合わない場合もある。踊りの筋はある若者が目が悪いので毎朝川に顔を洗いに行き、また一人の女性も毎朝水汲みに行って落ち合い顔なじみとなった。そして男から女にいいよったが、ぶ男なので女は断わった。しかし男が執念に当たったので、しまいに合意の仲となり恋の凱歌をあげて退場する。序曲のかなよーの振りに、女は帯を解いて男に与え、そこで二人は舟をこいだ。また男の持ち物の花染手巾を女に与えて、それを二人でひろげて踊ったりする。次に早天川節では、男女互いに柄杓で水を汲みかわして顔を洗ったり、女は掌で壁ぬりをして男にアメンバーを食わしたり、男が女をあやつり回したり、砲ようの仕草をしたり、ついに家鴨歩き(後代は止めた)しながら退場する。
前踊りは草弾きのかなよー曲だが、本踊りは古典天川節を草弾きにして、それに急テンポの振りをつけた。その作者は芝居時代になって伊良波尹吉氏と首里まちゃーとの合作で、後に渡嘉敷氏、屋部四つ竹仁王などが改良した。登場人物は初め三人のコミックであったが後に五人となり、おわりに二人天川となった。伊良波氏は日本料亭の芸者から日舞も学んだが、この踊りには日舞風はなく、また洋舞に似たところもあるが、洋舞に接する機会はなかったので創作が主である。そして古典の振りにテクニックを加えたが、当たって振りに流れずに洋舞風の動作を曲線でカバーし、そして早いテンポのリズムにのせたのが、その特技である。
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